2019年03月01日
2019年 第8週(2月18日~2月24日)
定点把握感染症
~インフルエンザ~
定点あたり患者数は今週 6.48 人(先週 8.67 人)と減少しました。地域的には、定点あたり患者数が 10.79人の姫路市、12.50 人の福崎保健所管内を除き、残りの 15 保健所管内では 10 人未満となり、警報・注意報レベルはなくなりました。
直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告された患者 24,906 人の年齢分布では、5~9 歳 31%、0~4歳 22%、10~14 歳 17%の順で、15 歳未満が全体の 70%を占めています。
インフルエンザの入院患者を対象とするサーベイランスでは、今週 24 人(先週 28 人)の報告がありました。今シーズンの累計は 993 人となり、うち 183 人が集中治療室、人工呼吸器、頭部 CT 検査等を利用しています。患者の年齢分布は 1~9 歳 27%、80 歳以上 25%、70 歳代 18%の順で多くなっています。
また、インフルエンザウイルスを原因とする急性脳炎の患者が、昨年末から県内で 14 人報告されています。
臨時休業の施設別発生状況では、今週 48 件(先週 61 件)の報告がありました。内訳は学年閉鎖 7 件、学級閉鎖 41 件、施設別では、幼稚園 2 件、小学校 34 件、中学校 11 件、高等学校 1 件で、豊岡保健所管内を除く各地域から報告されています。
当研究所では今シーズン県内の患者から 178 件のインフルエンザウイルスを検出しており、その内訳はAH1pdm09 75 件、AH3 亜型(A 香港型)101 件、B 型(Victoria 系統)2 件です。直近の 5 週間の検出割合は、AH3 亜型 81%、AH1pdm09 17%、B 型(Victoria 系統)2%となっています。
インフルエンザの予防には、ワクチン接種、手洗いが有効です。また、感染が疑われる場合は、マスクの着用、咳エチケット、早めの受診が重要です。
~百日咳~
今週、16 人の報告があり、今年の累積患者数は 100人となりました。性別分布は、男性 47 人、女性 53人、年齢分布は 5~9 歳が 36%、10~14 歳が27%、0歳 9%の順で多く、成人も 18%を占めています。
推定感染経路として家族内感染が 28 人から、学校での流行が 11 人から報告されています。
長期間続く咳が特徴ですが、ワクチン未接種の乳幼児が感染すると、嘔吐や無呼吸を伴い、重篤化しやすいので注意が必要です。また、乳児期にワクチン接種を受けていても、終生免疫は得られないので、成長後に感染することがあります。
【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2019年2月28日更新)