2019年03月08日

2019年 第9週(2月25日~3月3日)

定点把握感染症

~インフルエンザ~
 定点あたり患者数は今週 4.05 人(先週 6.48 人)と減少しました。
地域的には、県内 17 保健所管内すべ てで定点あたり患者数が 10 人未満となり、警報・注意報レベルはなくなりました。
直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告された患者 15,182 人の年齢分布では、5~9 歳 30%、0~4 歳 22%、10~14 歳 17%の順で、15 歳未満が全体の 69%を占めています。
 インフルエンザの入院患者を対象とするサーベイランスでは、今週 17 人(先週 24 人)の報告がありました。
今シーズンの累計は 1,010 人となり、うち 184 人が集中治療室、人工呼吸器、頭部 CT 検査等を利用しています。
患者の年齢分布は 1~9 歳 26%、80 歳以上 25%、70 歳代 18%の順で多くなっています。
また、インフルエンザウイルスを原因とする急性脳炎の患者が、昨年末から県内で 15 人報告されています。
 臨時休業の施設別発生状況では、今週 42 件(先週 48 件)の報告がありました。
内訳は学年閉鎖 3 件、学 級閉鎖 39 件、施設別では、幼稚園 2 件、小学校 38 件、中学校 1 件、高等学校 1 件で、龍野、赤穂、福崎、 豊岡及び朝来保健所管内を除く各地域から報告されています。
 当研究所では今シーズン県内の患者から 178 件のインフルエンザウイルスを検出しており、その内訳はAH1pdm09 75 件、AH3 亜型(A 香港型)101 件、B 型(Victoria 系統)2 件です。直近の 5 週間の検出割合は、AH3 亜型 81%、AH1pdm09 17%、B 型(Victoria 系統)2%となっています。
 インフルエンザの予防には、ワクチン接種、手洗いが有効です。
また、感染が疑われる場合は、マスクの着用、咳エチケット、早めの受診が重要です。

~梅毒~
 今週 6 人の報告があり、今年の累積患者数は 42 人 となり、昨年を上回る勢いで増加しています。
性別では、男性 21 人、女性 21 人、年齢階級別で は、男性 40 歳代が 8 人、女性 20 歳代が 7 人と多く なっています。
 病型別では、早期顕症梅毒のⅠ期が 16 人、Ⅱ期が 13 人、無症状病原体保有者が 13 人となっています。
 感染原因は、性的接触 38 人(異性間 34 人、不明 4 人)、原因不明 4 人で、推定感染地域は国内が 38 人、 不明が 4 人でした。
また、性風俗産業の従事歴有が 7 人から、利用歴有が 12 人から報告されています。

【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2019年3月7日更新)