2019年06月14日

2019年 第23週(6月3日~6月9日)

定点把握感染症

~手足口病~
 定点あたり患者数は今週 3.76 人(先週 2.62 人)と 増加しました。
地域的には、姫路市、明石市、加古 川、豊岡保健所管内で、定点あたり患者数が警報レベル開始基準値である 5 人を超えて増加が続いてい ます。
 直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告された患者 1196 人の年齢分布では、 1 歳 38%、 2 歳 22%、 3 歳 13%の順で、0~4 歳が全体の 90%を占めています。
 主要な原因ウイルスはエンテロウイルスで、年により、流行する型に変動が見られます。
 感染経路は飛沫感染、接触感染、糞口感染などです。
保育園や幼稚園などの乳幼児施設では、手洗いの励行と排泄物の適正処理が感染予防の基本です。

全数把握感染症(すべての医療機関から報告を求める感染症です)

~腸管出血性大腸菌感染症~
 今週 11 人の報告があり、今年の累積患者数は 34 人となりました。
性別分布は、男性 15 人、女性 19 人、年齢分布は、20 歳代 9 人、10 歳代 6 人、10 歳 未満が 5 人の順に多くなっています。
飲食(焼肉)店での喫食による感染(血清型 O157) が報告され、感染者数が増加しています。
肉・レバーなどの食品はよく加熱し、生食は控える、 箸を使い分ける、普段から手洗いを励行するなどの感染予防が大切です。
溶血性尿毒症症候群(HUS)等の重篤な合併症を発症しやすい小児・高齢者は特に注 意が必要です。

~梅毒~
 今週 10 人の報告があり、今年の累積患者数は 143 人となり、昨年同時期の約 1.5 倍となっています。
 性別では、男性 83 人、女性 60 人、年齢階級別で は、男女とも 20~30 歳代が多く、全体の 50%を占めています。
 病型別では、早期顕症梅毒のⅠ期が 65 人、Ⅱ期が 35 人、晩期顕症梅毒が 4 人、先天梅毒 1 人、無症状 病原体保有者が 38 人となっています。
 感染原因は、性的接触 122 人(異性間 112 人、同 性間 1 人、不明 9 人)、母子感染 1 人、その他 1 人、 原因不明 19 人で、推定感染地域は国内が 125 人、国 外が 1 人、不明が 17 人でした。

【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2019年6月13日更新)