2019年09月06日

2019年 第35週(8月26日~9月1日)

定点把握感染症

~RS ウイルス感染症~
 定点あたり患者数は今週 2.38 人(先週 1.29 人)と 大幅に増加しました。
地域的には、県内 17 保健所管 内中、明石市、加古川及び加東管内で、定点当たり 患者数が 4 人以上となっています。
 直近の5週間に県内の定点医療機関から報告された 患者 901 人の年齢分布では、1 歳 35%、0 歳 32%、2 歳 19%の順で、 0~3 歳が全体の 95%を占めています。
 RS ウイルスを病原体とする呼吸器感染症で、2 歳 までにほぼ全員が感染しますが、その後も感染を繰 り返します。
乳幼児の肺炎及び気管支炎の重要な原 因となっていています。
手洗いやうがいを徹底し、 乳幼児が呼吸器症状を示した場合は早めに医療機関 を受診することが重要です。

~伝染性紅斑~
 定点あたり患者数は今週 0.88 人(先週 0.81 人)と 増加しました。
地域的には、県内 17 保健所管内中、 福崎及び豊岡管内で、定点あたり患者数が警報レベ ル開始基準値である 2 人以上となっています。
 直近の5週間に県内の定点医療機関から報告された患者 491 人の年齢分布では、5 歳 19%、4 歳 16%、6 歳 15%の順で、 2~7 歳が全体の 78%を占めています。
 この疾病はリンゴ病とも呼ばれ、幼児・学童に多 い疾病ですが、妊婦が感染すると、流・死産の原因 となることがあります。流行時期には人ごみを避け、 手洗いの励行に努めてください。


全数把握感染症(すべての医療機関から報告を求める感染症です)

~腸管出血性大腸菌感染症 ~
 今週 5 人の報告があり、今年の累積患者数は 83 人 となりました。
性別分布は、男性 36 人、女性 47 人、 年齢分布は、10 歳未満及び 10 歳代が 18 人、20 歳代 が 15 人の順に多くなっています。
 O 血清群別は、O157 が 54 人、O26 が 9 人、O121、 O111 が各 4 人、 O103、 O146 が各 2 人、O18、O145 が各 1 人となり、感染経路として、肉の喫食が 27 人 から報告されています。
 夏季の流行期に入っています。
肉・レバーなどの食 品はよく加熱し、生食は控える、箸を使い分ける、普 段から手洗いを励行するなどの感染予防が大切です。
溶血性尿毒症症候群(HUS)等の重篤な合併症を発 症しやすい小児・高齢者は特に注意が必要です。


【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2019年9月5日更新)