2019年07月19日

2019年 第28週(7月8日~7月14日)

定点把握感染症

~手足口病~
 定点あたり患者数は今週 17.88 人(先週 15.19 人) と増加が継続しており、過去 5 年間で最大となっています。
地域的には、県内 17 保健所管内すべてで、 定点あたり患者数が警報レベル開始基準値である 5 人以上となり、なかでも、姫路市、加東、福崎、洲本の 4 保健所管内では、25 人以上と多くなっています。
 直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告された患者 8,018 人の年齢分布では、 1歳35%、 2歳23%、 3歳13%の順で、 0~4歳が全体の88%を占めています。
 主要な原因ウイルスはエンテロウイルスで、年により、流行する型に変動が見られます。
 感染経路は飛沫感染、接触感染、糞口感染などです。
保育園や幼稚園などの乳幼児施設では、手洗い の励行と排泄物の適正処理が感染予防の基本です。

~ ヘルパンギーナ~
 定点あたり患者数は今週 2.42 人(先週 2.16 人)と 増加しました。
地域的には、朝来、洲本の 2 保健所 管内で、定点あたり患者数が警報レベル開始基準値である 6 人以上となっています。
 直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告され たヘルパンギーナの患者 1,179 人の年齢分布は、 1 歳 32%、2 歳 21%、3 歳 13%の順で、0~4 歳が全体の 87%を占めています。
 エンテロウイルスを原因とする夏型の感染症で、 流行し始めると乳幼児の間で急速に患者数が増加する傾向があります。
特異的な予防方法はありません が、患者との濃厚接触を避けること、手洗いの励行、 洗濯物の日光消毒などがあげられます。

~ 腸管出血性大腸菌感染症~
 今週 7 人の報告があり、今年の累積患者数は 53 人 となりました。
性別分布は、男性 28 人、女性 25 人、 年齢分布は、10 歳代 12 人、20 歳代 11 人、10 歳未 満が 10 人の順で多くなっています。
 O 血清群別は、O157 が 36 人、O26 が 6 人、 O111 が 3 人、O103、O121、O145、O146 が各 1 人となり、感染経路として、肉の喫食が 22 人から報告され ています。
 夏季の流行期に入っています。
肉・レバーなどの食 品はよく加熱し、生食は控える、箸を使い分ける、普段から手洗いを励行するなどの感染予防が大切です。
溶血性尿毒症症候群(HUS)等の重篤な合併症を発 症しやすい小児・高齢者は特に注意が必要です。

【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2019年7月18日更新)