2018年03月23日

2018年 第11週(3月12日~3月18日)

定点把握感染症
定点あたり患者数は今週 6.99 人(先週 10.71 人)と減少し、警報レベル終息基準値である 10 人未満となりました。
地域的には、県内 17 保健所管内中、姫路市、龍野、朝来の 3 保健所管内で、定点あたり患者数が 10 人以上となっています。
直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告された患者 17,021 人の年齢分布では、5~9 歳 30%、0~4歳 20%、10~14 歳 16%の順で、15 歳未満が全体の 67%を占めています。
インフルエンザの入院患者を対象とするサーベイランスでは、今週 20 人(先週 32 人)の報告がありました。
今シーズンの累計は 1,034 人となり、うち 145 人が集中治療室、人工呼吸器、頭部 CT 検査等を利用しています。
患者の年齢分布は 80 歳以上 29%、1~9 歳 24%、70 歳代 14%の順で多くなっています。
学校等の臨時休業発生状況では、今週 48 件(先週 62 件)の報告がありました。
内訳は学年閉鎖 5 件、学級閉鎖 43 件、施設別では幼稚園 8 件、小学校 31 件、中学校 9 件で、北播磨と淡路を除く各地域から報告されています。
当研究所では今シーズン県内の患者から、AH1pdm09 50 件、AH3 亜型(A 香港型)72 件、B 型(Yamagata系統)106 件、B 型(Victoria 系統)1 件のインフルエンザウイルスを検出しています。
インフルエンザウイルスの薬剤感受性試験では、昨年 51 週の採取検体から分離した AH1pdm09 ウイルス 1 株がタミフル及びラピアクタに対して耐性を示すことが確認されました。なお、この株はリレンザ及びイナビルに対しては感受性を保持していました。
インフルエンザの予防には、ワクチン接種、手洗いが有効です。また、感染が疑われる場合は、マスクの着用、咳エチケット、早めの受診が重要です。

【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2018年年3月23日更新)