2019年07月05日
2019年 第26週(6月24日~6月30日)
定点把握感染症
~手足口病~
定点あたり患者数は今週 12.53 人(先週 9.84 人) と増加し、過去 5 年間の同時期で最大となっています。
地域的には、県内 17 保健所管内中、芦屋、丹波 を除く15保健所管内で定点あたり患者数が警報レベ ル開始基準値である 5 人以上となっています。
直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告された患者 4,575 人の年齢分布では、 1歳39%、 2歳22%、 3歳12%の順で、 0~4歳が全体の90%を占めています。
主要な原因ウイルスはエンテロウイルスで、年により、流行する型に変動が見られます。
感染経路は飛沫感染、接触感染、糞口感染などです。
保育園や幼稚園などの乳幼児施設では、手洗いの励行と排泄物の適正処理が感染予防の基本です。
~伝染性紅斑~
定点あたり患者数は今週 1.19 人(先週 1.16 人)と 増加し、過去 5 年間で最大となっています。
地域的には、姫路市、龍野、朝来、丹波保健所管内で定点あたり患者数が警報レベル開始基準値である定点あたり患者数 2 人以上となっています。
今年、県内の定点医療機関から報告された伝染性 紅斑の患者数は 2,165 人となり、その年齢分布は、5 歳 17%、4 歳 16%、6 歳 13%の順で、3~7 歳が全体 の 68%を占めています。
この疾病はリンゴ病とも呼ばれ、幼児・学童に多い疾病ですが、妊婦が感染すると、流・死産の原因 となることがあります。
流行時期には人ごみを避け、 手洗いの励行に努めてください。
全数把握感染症(すべての医療機関から報告を求める感染症です)
~麻しん ~
今週、神戸市から 2 人の報告があり、今年の累積患 者数は36 人となり、過去 5 年間で最も多くなっています。
地域的には、神戸市 33 人、西宮市 2 人、明石市1人の患者が報告されています。
性別分布は、男性 17 人、女性 19 人、年齢分布は、10 歳未満と 30 歳代 が各 12 人、40 歳代が 7 人の順で多くなっています。
麻しんの初期症状は発熱と咳、咽頭痛、鼻水、眼球 結膜の充血、目やに等のカタル症状です。
これらの症 状が数日続いたあと、発疹が出始めます。
麻しんウイルスは極めて感染力が強く、約 10~12 日の潜伏期間を経て発症します。
麻しんが疑われる場 合は外出を控え、医療機関に事前に連絡してから受診してください。
感染予防対策として、麻しん含有ワクチンの接種が重要です。
【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2019年7月4日更新)