2019年03月22日

2019年 第11週(3月11日~3月17日)

定点把握感染症

~インフルエンザ~
定点あたり患者数は今週 1.89 人(先週 2.92 人)と 減少し、流行は終息に向かっていると思われます。
今シーズン(2018 年 36 週~2019 年 11 週)、県内の定点医療機関から報告された患者 51,062 人の年齢 分布では、 5~9 歳 29%、 0~4 歳 21%、10~14 歳 16% の順で、15 歳未満が全体の 66%を占めています。
インフルエンザの入院患者を対象とするサーベイランスでは、今シーズンの累計は 1,026 人(全国第 2 位)となり、うち 187 人が集中治療室、人工呼吸器、 頭部 CT 検査等を利用しています。
患者の年齢分布は 1~9 歳 26%、80 歳以上 25%、70 歳代 18%の順で多くなっています。

~感染性胃腸炎(病原体がロタウイルスによるものに限る)~
基幹定点(県内 14 ヵ所の 300 床以上の病院)あたり患者数は今週 0.93 人(先週 0.14 人)と増加しました。
ロタウイルスは、脱水症を起こしやすく、乳幼児の 重症急性胃腸炎の主要な原因病原体で、例年春から初夏にかけて患者数が増加します。
今年の患者49人の内訳は男性 23人、女性26人で、 加古川保健所管内からの報告が 22人と多くなっています。
年齢別では、1 歳 10 人、4 歳 9 人、2 歳 8 人 の順で多く、5 歳以下が全体の 84%を占めています。
重症化の予防対策として、ワクチン接種が有効です。

~百日咳~
今週、19 人の報告があり、今年の累積患者数は 147 人となりました。
性別分布は、男性 65 人、女性 82 人、年齢分布は 5~9 歳が 37%、10~14 歳が 27%、0 歳 7%の順で多く、成人も 20%を占めています。
推定感染経路として家族内感染が 42 人から、学校での流行が 16 人から報告されています。
長期間続く咳が特徴ですが、ワクチン未接種の乳幼児が感染すると、嘔吐や無呼吸を伴い、重篤化しやすいので注意が必要です。
また、乳児期にワクチン接種を受けていても、終生免疫は得られないので、成長後に感染することがあります。

【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2019年3月22日更新)