2019年03月15日
2019年 第10週(3月4日~3月10日)
定点把握感染症
~インフルエンザ~
定点あたり患者数は今週 2.92 人(先週 4.05 人)と減少しました。
地域的には、定点あたり患者数が、加 古川保健所管内で 6.14 人、朝来保健所管内で 5.67 人、残りの 15 保健所管内で 5 人未満となっています。
直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告された患者 8,684 人の年齢分布では、5~9 歳 28%、0~4 歳 23%、10~14 歳 17%の順で、15 歳未満が全体の 68%を占めています。
インフルエンザの入院患者を対象とするサーベイランスでは、今週 12 人(先週 17 人)の報告がありました。
今シーズンの累計は 1,022 人となり、うち 186 人が集中治療室、人工呼吸器、頭部 CT 検査等を利用し ています。
患者の年齢分布は 1~9 歳 26%、80 歳以上 25%、70 歳代 18%の順で多くなっています。
また、 インフルエンザウイルスを原因とする急性脳炎の患者が、昨年末から県内で 15 人報告されています。
臨時休業の施設別発生状況では、今週 28 件(先週 42 件)の報告がありました。
内訳は学年閉鎖 4 件、学 級閉鎖 24 件、施設別では、幼稚園 4 件、小学校 19 件、中学校 3 件、高等学校1 件、その他 1 件で、姫路市、 明石市、龍野及び福崎保健所管内を除く各地域から報告されています。
当研究所では今シーズン、県内の患者から 190 件のインフルエンザウイルスを検出しており、その内訳は AH1pdm09 77 件、AH3 亜型(A 香港型)111 件、B 型(Victoria 系統)2 件です。
2019 年第 2 週までは 91 件中 55 件(60%)が AH1pdm09、第 3 週以降は 99 件中 76 件(77%)が AH3 亜型となっています。
インフルエンザの予防には、ワクチン接種、手洗いが有効です。
また、感染が疑われる場合は、マスクの 着用、咳エチケット、早めの受診が重要です。
~梅毒~
今週 7 人の報告があり、今年の累積患者数は 52 人 となり、昨年を上回る勢いで増加しています。
性別では、男性 29 人、女性 23 人、年齢階級別では、男性は 40 歳代 10 人、30 歳代 8 人、女性は 20 歳代 7 人、10 歳代 5 人の順で多くなっています。
病型別では、早期顕症梅毒のⅠ期が 23 人、Ⅱ期が 14 人、無症状病原体保有者が 15 人となっています。
感染原因は、性的接触 45 人(異性間 39 人、不明 6 人)、原因不明 7 人で、推定感染地域は国内が 46 人、 不明が 6 人でした。
また、性風俗産業の従事歴有が 7 人から、利用歴有が 16人から報告されています。
【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2019年3月14日更新)