2018年08月24日
2018年 第33週(8月13日~8月19日)
定点把握感染症
~RS ウイルス感染症 ~
定点あたり患者数は今週 0.97 人(先週 1.02 人)と わずかに減少しましたが、昨年同様、流行開始が早 くなっています。
地域的には、加古川保健所管内で、 定点当たり患者数が 4 人以上となっています。
直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告され た患者 550 人の年齢分布では、1 歳 40%、0 歳 35%、 2歳15%の順で、 0~3歳が全体の95%を占めています。
RS ウイルスを病原体とする呼吸器感染症で、2 歳 までにほぼ全員が感染しますが、その後も感染を繰 り返します。
乳幼児の肺炎及び気管支炎の重要な原 因となっていて、特に心肺等に基礎疾患があると重 症化しやすいといわれています。
手洗いやうがいを 徹底し、乳幼児が呼吸器症状を示した場合は早めに 医療機関を受診することが重要です。
全数把握感染症
~腸管出血性大腸菌感染症~
今週 10 人の報告があり、今年の累積患者数は 95 人となりました。
性別分布は、男性 40 人、女性 55 人、年齢分布は、20 歳代 27 人、10 歳未満と 40 歳代 各 17 人、10 歳代 16 人の順に多くなっています。
先週に引き続き、ハンバーグの喫食による感染(血 清型 O157)や接触感染(血清型 O121)が複数から 報告され、感染者数の多い状況が続いています。
肉・レバーなどの食品はよく加熱し、生食は控える、 箸を使い分ける、普段から手洗いを励行するなどの感 染予防が大切です。
溶血性尿毒症症候群(HUS)等 の重篤な合併症を発症しやすい小児・高齢者は特に注 意が必要です。
~百日咳~
今週 9 人の報告があり、今年の累積患者数は 241 人となりました。
性別分布は、男性 106 人、女性 135 人、年齢分布 は 5~9 歳 73 人、10~14 歳 64 人、0 歳 28 人の順で 多く、成人 62 人からも報告されています。
推定感染経路として家族内感染が 61 人から、学校 での流行が 43 人から報告されています。
長期間続く咳が特徴ですが、ワクチン未接種の乳幼 児が感染すると、嘔吐や無呼吸を伴い、重篤化しやす いので注意が必要です。
また、乳児期にワクチン接種 を受けていても、終生免疫は得られないので、成長後 に感染することがあります。
【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2018年8月23日更新)