2019年06月28日
2019年 第25週(6月17日~6月23日)
定点把握感染症
~手足口病~
定点あたり患者数は今週 9.84 人(先週 6.72 人)と 増加し、過去 5 年間の同時期で最大となっています。
地域的には、県内 17 保健所管内中、尼崎市、芦屋、 丹波を除く14保健所管内で定点あたり患者数が警報 レベル開始基準値である 5 人以上となっています。
直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告され た患者 3,169 人の年齢分布では、 1歳39%、 2歳23%、 3歳12%の順で、 0~4歳が全体の90%を占めています。
主要な原因ウイルスはエンテロウイルスで、年により、流行する型に変動が見られます。
感染経路は飛沫感染、接触感染、糞口感染などです。
保育園や幼稚園などの乳幼児施設では、手洗い の励行と排泄物の適正処理が感染予防の基本です。
~伝染性紅斑~
定点あたり患者数は今週 1.16 人(先週 0.84 人)と 増加しました。
地域的には、姫路市、明石市、芦屋、 龍野、丹波保健所管内で定点あたり患者数が警報レベル開始基準値である定点あたり患者数 2 人以上と なっています。
今年、県内の定点医療機関から報告された伝染性 紅斑の患者数は 2,012 人となり、その年齢分布は、5 歳 17%、4 歳 16%、6 歳 13%の順で、3~7 歳が全体 の 69%を占めています。
この疾病はリンゴ病とも呼ばれ、幼児・学童に多 い疾病ですが、妊婦が感染すると、流・死産の原因 となることがあります。
流行時期には人ごみを避け、 手洗いの励行に努めてください。
全数把握感染症(すべての医療機関から報告を求める感染症です)
~腸管出血性大腸菌感染症~
今週 6 人の報告があり、今年の累積患者数は 46 人 となりました。
性別分布は、男性 22 人、女性 24 人、 年齢分布は、20 歳代 11 人、10 歳代と 10 歳未満が各 8 人の順で多くなっています。
O 血清群別は、O157 が 32 人、O26 が 6 人、O103、 O111、O121、O145、O146 が各 1 人となり、感染経 路として、肉の喫食が 19 人から報告されています。
夏季の流行期に入っています。
肉・レバーなどの食 品はよく加熱し、生食は控える、箸を使い分ける、普 段から手洗いを励行するなどの感染予防が大切です。
溶血性尿毒症症候群(HUS)等の重篤な合併症を発 症しやすい小児・高齢者は特に注意が必要です。
【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2019年6月27日更新)