2019年02月15日
2019年 第6週(2月4日~2月10日)
定点把握感染症
~インフルエンザ~
定点あたり患者数は今週 21.51 人(先週 35.58 人)と減少しました。
地域的には、姫路市で定点あたり患者数が警報レベル開始基準値である 30 人以上、残りの 16 保健所管内中、注意報レベル(定点あたり患者数10 人以上)が解除された丹波を除く 15 保健所管内で警報継続レベルの 10 人以上となっています。
直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告された患者 39,302 人の年齢分布では、5~9 歳 30%、0~4歳 21%、10~14 歳 17%の順で、15 歳未満が全体の 68%を占めています。
インフルエンザの入院患者を対象とするサーベイランスでは、今週 70 人(先週 124 人)の報告がありました。
今シーズンの累計は 938 人となり、うち 173 人が集中治療室、人工呼吸器、頭部 CT 検査等を利用しています。
患者の年齢分布は 1~9 歳 27%、80 歳以上 25%、70 歳代 18%の順で多くなっています。また、インフルエンザウイルスを原因とする急性脳炎の患者が、昨年末から県内で 12 人報告されています。
臨時休業の施設別発生状況では、今週 223 件(先週 367 件)の報告がありました。
内訳は休校 1 件、学年閉鎖 25 件、学級閉鎖 197 件、施設別では、幼稚園 25 件、小学校 143 件、中学校 45 件、高等学校 9 件、その他 1 件で、県内全域から報告されています。
当研究所では今シーズン県内の患者から 157 件のインフルエンザウイルスを検出しており、その内訳はAH1pdm09 73 件、AH3 亜型(A 香港型)83 件、B 型(Victoria 系統)1 件です。直近の 5 週間の検出割合は、AH3 亜型 66%、AH1pdm09 33%、B 型(Victoria 系統)1%の順となっています。
インフルエンザの予防には、ワクチン接種、手洗いが有効です。また、感染が疑われる場合は、マスクの着用、咳エチケット、早めの受診が重要です。
~侵襲性肺炎球菌感染症~
今週 6 人の報告があり、今年の累積患者数は 24 人となりました。
性別分布は、男性 11 人、女性 13 人、年齢分布は70 歳代 7 人、10 歳未満と 60 歳代 5 人、80 歳代 4 人の順で多くなっています。
この疾病は、冬から初夏にかけて、患者数が増加する傾向があります。鼻やのどに常在する肺炎球菌が、血液や髄液に移行して、敗血症や髄膜炎を起こすことが知られており、重症化しやすい小児及び高齢者を対象として、定期予防接種が行われています。
今年の患者のうち、ワクチン接種歴有りが 7 人、接種歴無しが 8 人、不明 9 人となっています。
【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2019年2月15日更新)