2019年02月08日
2019年 第5週(1月28日~2月3日)
定点把握感染症
~インフルエンザ~
定点あたり患者数は今週 35.58 人(先週 52.91 人)と減少し、流行のピークは越えつつあると思われます。
地域的には、定点あたり患者数が丹波で 12.17 人、西宮市で 22.50 人、洲本で 23.63 人であるのを除き、14 保健所管内で引き続き警報レベル開始基準値(定点あたり患者数 30 人)以上であり、姫路市及び朝来保健 所管内では、定点あたり患者数が 50 人以上となっています。
直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告された患者 36,983 人の年齢分布では、5~9 歳 29%、0~4 歳 21%、10~14 歳 16%の順で、15 歳未満が全体の 66%を占めています。
インフルエンザの入院患者を対象とするサーベイランスでは、今週 124 人(先週 162 人)の報告がありました。
今シーズンの累計は 868 人となり、うち 157 人が集中治療室、人工呼吸器、頭部 CT 検査等を利用しています。
患者の年齢分布は 1~9 歳 26%、80 歳以上 25%、70 歳代 18%の順で多くなっています。
また、インフルエンザウイルスを原因とする急性脳炎の患者が、昨年末から県内で 11 人報告されています。
臨時休業の施設別発生状況では、今週 367 件(先週 510 件)の報告がありました。
内訳は休校 2 件、学年閉鎖 50 件、学級閉鎖 315 件、施設別では、幼稚園 54 件、小学校 241 件、中学校 63 件、高等学校 8 件、その他 1 件で、福崎保健所管内を除く各地域から報告されています。
当研究所では今シーズン県内の患者から 142 件のインフルエンザウイルスを検出しており、その内訳は AH1pdm09 65 件、AH3 亜型(A 香港型)76 件、B 型(Victoria 系統)1 件です。
直近の 5 週間の検出割合 は、AH3 亜型 59%、AH1pdm09 40%、B 型(Victoria 系統)1%の順となっています。
インフルエンザの予防には、ワクチン接種、手洗いが有効です。
また、感染が疑われる場合は、マスクの着用、咳エチケット、早めの受診が重要です。
~百日咳~
今週、15 人の報告があり、今年の累積患者数は 63 人となりました。
性別分布は、男性 25 人、女性 38 人、年齢分布は 5~9 歳が 35%、10~14 歳が 27%、0 歳 11%の順で多く、成人も 17%を占めています。
推定感染経路として家族内感染が 20 人から、学校での流行が 7 人から報告されています。
長期間続く咳が特徴ですが、ワクチン未接種の乳幼児が感染すると、嘔吐や無呼吸を伴い、重篤化しやすいので注意が必要です。
また、乳児期にワクチン接種を受けていても、終生免疫は得られないので、成長後に感染することがあります。
【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2019年2月7日更新)