2019年08月02日

2019年 第30週(7月22日~7月28日)

定点把握感染症

~手足口病~
 定点あたり患者数は今週 10.68 人(先週 12.35 人)と減少しました。
地域的には、豊岡保健所管内を除く県内 16 保健所管内で、定点あたり患者数が警報レベル開始基準値である 5 人以上となっており、なかでも、姫路市、福崎保健所管内では、20 人以上と多くなっています。
直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告された患者 8,853 人の年齢分布では、1 歳 31%、2 歳 22%、3 歳 14%の順で、0~4 歳が全体の86%を占めています。
主要な原因ウイルスはエンテロウイルスで、年により、流行する型に変動が見られます。
感染経路は飛沫感染、接触感染、糞口感染などです。
保育園や幼稚園などの乳幼児施設では、手洗いの励行と排泄物の適正処理が感染予防の基本です。

~ 伝染性紅斑 ~
 定点あたり患者数は今週 1.17 人(先週 0.89 人)と増加しました。地域的には、姫路市、龍野保健所管内で、定点あたり患者数が警報レベル開始基準値である 2 人以上となっています。
今年、県内の定点医療機関から報告された伝染性紅斑の患者数は 697 人となり、その年齢分布は、4歳及び 5 歳が 16%、6 歳が 14%の順で、2~7 歳が全体の 74%を占めています。
この疾病はリンゴ病とも呼ばれ、幼児・学童に多い疾病ですが、妊婦が感染すると、流・死産の原因となることがあります。
流行時期には人ごみを避け、手洗いの励行に努めてください。

全数把握感染症(すべての医療機関から報告を求める感染症です)

~腸管出血性大腸菌感染症~
今週 4 人の報告があり、今年の累積患者数は 60 人となりました。
性別分布は、男性 31 人、女性 29 人、年齢分布は、10 歳未満と 10 歳代が各 13 人、20 歳代が 11 人の順に多くなっています。
O 血清群別は、O157 が 39 人、O26 が 8 人、 O111が 3 人、O121 が 2 人、O18、O103、O145、O146が各 1 人となり、感染経路として、肉の喫食が 23 人
から報告されています。
夏季の流行期に入っています。
肉・レバーなどの食品はよく加熱し、生食は控える、箸を使い分ける、普段から手洗いを励行するなどの感染予防が大切です。
溶血性尿毒症症候群(HUS)等の重篤な合併症を発症しやすい小児・高齢者は特に注意が必要です。

【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2019年8月1日更新)