2018年11月22日
2018年 第46週(11月12日~11月18日)
定点把握感染症
~インフルエンザ ~
定点あたり患者数は、今週 0.27 人(先週 0.20 人) と増加しました。地域的には、神戸市、明石市、芦屋及び豊岡保健所管内で、定点あたり患者数が 0.5人以上となっています。
今週の患者54 人の年齢分布では、0~4 歳 19人、5~9 歳 18人の順で多く、15 歳未満が78%を占めています。
今週、学校等の臨時休業は発生していません。
当研究所では今シーズン、県内の患者から AH1pdm09 1 件、 AH3 亜型(A 香港型)3 件のインフルエンザウイルスを検出しています。
インフルエンザの予防には、ワクチン接種、手洗いが有効です。
また、感染が疑われる場合は、マスクの着用、咳エチケット、早めの受診が重要です。
全数把握感染症
~百日咳~
今週、宝塚保健所管内の障害者支援施設での 10人の集団発生を含む 23人の報告があり、今年の累積患 者数は 465人となりました。
性別分布は、男性 217人、女性 248人、年齢分布は 5~9歳が 32%、10~14 歳が 21%、0歳 8%の順で 多く、成人も 30%を占めています。
推定感染経路として家族内感染が 124人から、学校・施設での流行が 78人から報告されています。
長期間続く咳が特徴ですが、ワクチン未接種の乳幼児が感染すると、嘔吐や無呼吸を伴い、重篤化しやすいので注意が必要です。
また、乳児期にワクチン接種を受けていても、終生免疫は得られないので、成長後に感染することがあります。
~風しん~
今週 7 人の報告があり、今年の累積患者数は 36人となりました。
性・年齢階級別分布は、男性29人(20歳代 7人、 30歳代 6人、40歳代 10人、50歳代 6人)、女性7人(1歳 2人、20歳代 1人、30歳代 1人、40歳代 1人、50歳代 2人)となり、男性が81%を占めています。
ワクチン接種歴は 1 回有 8人、無 8人、不明 20人と報告されています。
当研究所では 9月以降に検査した 7人の患者から、 風しんウイルス(遺伝子型 1E)を検出しています。
風しんウイルスに妊娠初期の女性が感染すると、生まれてくる赤ちゃんに白内障、先天性心疾患、難聴などの先天性風しん症候群が発症する恐れがあるため 注意が必要です。
風しんは二次感染を防ぐことは難し く、予防はワクチン接種が基本となります。
【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2018年11月22日更新)