2019年01月25日
2019年 第3週(1月14日~1月20日)
定点把握感染症
~インフルエンザ~
定点あたり患者数は今週 51.84 人(先週 35.21 人)と増加し、昨年の最大値(第 3 週 51.41 人)を超えました。
地域的には、県下 17 保健所管内中、西宮市と丹波保健所管内で注意報レベル(定点あたり患者数 10 人以上)であるのを除き、15 保健所管内で警報レベル(定点あたり患者数 30 人以上)となり、なかでも、姫路市及び朝来保健所管内では定点あたり患者数が 80 人以上となっています。
直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告された患者 22,548 人の年齢分布では、5~9 歳 27%、0~4 歳 20%、10~14 歳 15%の順で、15 歳未満が全体の 63%を占めています。
インフルエンザの入院患者を対象とするサーベイランスでは、今週 201 人(先週 150 人)の報告がありま した。
今シーズンの累計は 567 人となり、うち 104 人が集中治療室、人工呼吸器、頭部 CT 検査等を利用し ています。
患者の年齢分布は 1~9 歳 28%、80 歳以上 22%、70 歳代 17%の順で多くなっています。
また、インフルエンザウイルスを原因とする急性脳炎の患者が、昨年末から県内で 9 人報告されています。
臨時休業の施設別発生状況では、今週 380 件(先週 55 件)の報告がありました。内訳は休校 1 件、学年 閉鎖 60 件、学級閉鎖 319 件、施設別では、幼稚園 42 件、小学校 250 件、中学校 77 件、高等学校 9 件、そ の他 2 件で、県下全域から報告されています。
当研究所では今シーズン、県内の患者から AH1pdm09 58 件、AH3 亜型(A 香港型)44 件、B 型( Victoria 系統)1 件のインフルエンザウイルスを検出しています。
インフルエンザの予防には、ワクチン接種、手洗いが有効です。
また、感染が疑われる場合は、マスクの着用、咳エチケット、早めの受診が重要です。
全数把握感染症
~風しん~
今週 4 人の報告があり、今年の累積患者数は 8 人 となりました。
昨年 9 月以降の患者は 51 人(男性 36 人、女性 15 人)となり、そのうち、40 歳代男性が 16 人と最も多くなっています。
ワクチン接種歴は 1 回有 7 人、無 9 人、不明 35 人でした。
当研究所では、昨年 9 月以降に 12 人の患者から、 風しんウイルス(遺伝子型 1E)を検出しています。
風しんウイルスに妊娠初期の女性が感染すると、生まれてくる赤ちゃんに白内障、先天性心疾患、難聴などの先天性風しん症候群が発症する恐れがあるため注意が必要です。
風しんは二次感染を防ぐことは難し く、予防はワクチン接種が基本となります。
【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2019年1月24日更新)