2019年07月12日
2019年 第27週(7月1日~7月7日)
定点把握感染症
~手足口病~
定点あたり患者数は今週 15.19 人(先週 12.53 人)と増加が継続しています。
地域的には、県内 17 保健所管内すべてで、定点あたり患者数が警報レベル開始基準値である 5 人以上となり、なかでも、姫路市、明石市、加東、福崎、洲本の 5 保健所管内では、20人以上と多くなっています。
直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告された患者 6,196 人の年齢分布では、1 歳 37%、2 歳 23%、3 歳 12%の順で、0~4 歳が全体の89%を占めています。
主要な原因ウイルスはエンテロウイルスで、年により、流行する型に変動が見られます。
感染経路は飛沫感染、接触感染、糞口感染などです。
保育園や幼稚園などの乳幼児施設では、手洗いの励行と排泄物の適正処理が感染予防の基本です。
~伝染性紅斑~
定点あたり患者数は今週 1.14 人(先週 1.19 人)とわずかに減少しましたが、引き続き、過去 5 年間で最大の流行となっています。
地域的には、姫路市、芦屋、龍野、福崎、朝来の 5 保健所管内で、定点あたり患者数が警報レベル開始基準値である 2 人以上となっています。
直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告された伝染性紅斑の患者 671 人の年齢分布は、4 歳 17%、5 歳 15%、6 歳 12%の順で、3~6 歳が全体の 53%を
占めています。
この疾病はリンゴ病とも呼ばれ、幼児・学童に多い疾病ですが、妊婦が感染すると、流・死産の原因となることがあります。
流行時期には人ごみを避け、手洗いの励行に努めてください。
全数把握感染症(すべての医療機関から報告を求める感染症です)
~百日咳 ~
今週、16 人の報告があり、今年の累積患者数は 406人となり、昨年同時期の 2.4 倍となっています。
性別分布は、男性 176 人、女性 230 人、年齢分布は 5~9 歳が 39%、10~14 歳が 26%、0 歳及び 1~4歳が 6%の順で多く、成人も 20%を占めています。
推定感染経路として家族内感染が 93 人から、学校での流行が 55 人から報告されています。
長期間続く咳が特徴ですが、ワクチン未接種の乳幼児が感染すると、嘔吐や無呼吸を伴い、重篤化しやすいので注意が必要です。
また、乳児期にワクチン接種を受けていても、終生免疫は得られないので、成長後に感染することがあります。
【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2019年7月11日更新)