2018年11月30日
2018年 第47週(11月19日~11月25日)
定点把握感染症
~インフルエンザ ~
定点あたり患者数は今週 0.46 人(先週 0.27 人)と増加しました。
地域的には、赤穂及び丹波保健所管内 で流行開始の目安とされる定点あたり患者数 1 人以上となっています。
直近の5週間に県内の定点医療機関から報告された患者214人の年齢分布では、 5~9歳33%、 0~4歳22%、 10~14 歳 10%の順で、15 歳未満が全体の 65%を占めています。
インフルエンザの入院患者を対象とするサーベイランスでは、今週 2 人(先週 1 人)の報告があり、今シ ーズンの累計は 13 人となりました。
患者の年齢分布は 1~9 歳 5 人、70 歳代と 80 歳以上各 3 人の順で多く なっています。
臨時休業の施設別発生状況では、今週、西播磨の小学校で学年閉鎖 1 件、神戸市の小学校で学級閉鎖 2 件の 計 3 件が報告されました。
当研究所では今シーズン、県内の患者から AH1pdm09 3 件、AH3 亜型(A 香港型)1 件のインフルエン ザウイルスを検出しています。
インフルエンザの予防には、ワクチン接種、手洗いが有効です。
また、感染が疑われる場合は、マスクの 着用、咳エチケット、早めの受診が重要です。
全数把握感染症
~侵襲性肺炎球菌感染症 ~
今週7人の報告があり、今年の累積患者数は、昨年 の年間患者数188人を超えて206人となっています。
性別分布は、男性 126 人、女性 80 人、年齢分布は 70 歳代 26%、60 歳代 18%、10 歳未満 17%、80 歳 代 15%の順で多くなっています。
この疾病は、鼻やのどに常在する肺炎球菌が、血液 や髄液に移行して、敗血症や髄膜炎を起こすことが知 られており、重症化しやすい小児及び高齢者を対象と して、定期予防接種が行われています。
今年の患者のうち、ワクチン接種歴有りが 60 人、 接種歴無しが 94 人、不明 52 人となっています。
~百日咳~
今週、17 人の報告があり、今年の累積患者数は 484 人となりました。
性別分布は、男性 225 人、女性 259 人、年齢分布 は 5~9 歳が 31%、10~14 歳が 20%、0 歳 8%の順で 多く、成人も 31%を占めています。
推定感染経路として家族内感染が 131 人から、学 校・施設での流行が 83 人から報告されています。
長期間続く咳が特徴ですが、ワクチン未接種の乳幼 児が感染すると、嘔吐や無呼吸を伴い、重篤化しやす いので注意が必要です。
また、乳児期にワクチン接種 を受けていても、終生免疫は得られないので、成長後 に感染することがあります。
【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2018年11月29日更新)