2019年08月30日

2019年 第34週(8月19日~8月25日)

定点把握感染症

~RS ウイルス感染症~
 定点あたり患者数は今週 1.29 人(先週 0.90 人)と 増加しました。
地域的には、加古川保健所管内で、 定点当たり患者数が 4.0 人となっています。
 直近の5週間に県内の定点医療機関から報告された 患者 701 人の年齢分布では、1 歳 35%、0 歳 35%、2 歳 17%の順で、 0~3 歳が全体の 95%を占めています。
 RS ウイルスを病原体とする呼吸器感染症で、2 歳 までにほぼ全員が感染しますが、その後も感染を繰 り返します。
乳幼児の肺炎及び気管支炎の重要な原因となっていて、特に心肺等に基礎疾患があると重症化しやすいといわれています。
手洗いやうがいを徹底し、乳幼児が呼吸器症状を示した場合は早めに医療機関を受診することが重要です。

~伝染性紅斑~
 定点あたり患者数は今週 0.81 人(先週 0.32 人)と増加しました。
地域的には、県内 17 保健所管内中、 龍野、福崎、豊岡及び朝来の 4 保健所管内で、定点 あたり患者数が警報レベル開始基準値である 2 人以 上となっています。
 直近の5週間に県内の定点医療機関から報告された 患者 529 人の年齢分布では、5 歳 18%、4 歳 16%、6 歳 16%の順で、 2~7 歳が全体の 78%を占めています。
 この疾病はリンゴ病とも呼ばれ、幼児・学童に多 い疾病ですが、妊婦が感染すると、流・死産の原因 となることがあります。
流行時期には人ごみを避け、手洗いの励行に努めてください。

全数把握感染症(すべての医療機関から報告を求める感染症です)

~百日咳~
 今週、13 人の報告があり、今年の累積患者数は 522 人となり、昨年同時期の 2 倍となっています。
 性別分布は、男性 221 人、女性 301 人、年齢分布 は 5~9 歳が 41%、10~14 歳が 26%、1~4 歳が 7%、 0 歳が 6%の順で多く、成人も 18%を占めています。
  推定感染経路として家族内感染が 124 人から、学校 での流行が 79 人から報告されています。
 長期間続く咳が特徴ですが、ワクチン未接種の乳幼 児が感染すると、嘔吐や無呼吸を伴い、重篤化しやす いので注意が必要です。
また、乳児期にワクチン接種 を受けていても、終生免疫は得られないので、成長後に感染することがあります。


【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2019年8月29日更新)