2019年09月13日

2019年 第36週(9月2日~9月8日)

定点把握感染症

~RS ウイルス感染症~
 定点あたり患者数は今週 3.84 人(先週 2.38 人)と 大幅に増加しました。
地域的には、県内 17 保健所管内中、姫路市、明石市、加古川、加東、朝来及び洲 本管内で、定点当たり患者数が 4 人以上となっています。
 直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告された患者 1,250 人の年齢分布では、1 歳37%、0 歳29%、2 歳19%の順で、0~3 歳が全体の 94%を占めています。
 RS ウイルスを病原体とする呼吸器感染症で、2 歳までにほぼ全員が感染しますが、その後も感染を繰り返します。
乳幼児の肺炎及び気管支炎の重要な原因となっていています。
手洗いやうがいを徹底し、 乳幼児が呼吸器症状を示した場合は早めに医療機関 を受診することが重要です。

~伝染性紅斑~
 定点あたり患者数は今週 1.26 人(先週 0.88 人)と 増加し、過去 5 年間で最大となっています。
地域的には、県内 17 保健所管内中、姫路市、龍野、豊岡及 び朝来の 4 保健所管内で、定点あたり患者数が警報レベル開始基準値である 2 人以上となっています。
 直近の5週間に県内の定点医療機関から報告された患者 522 人の年齢分布では、5 歳20%、3 歳及び 4 歳 各 14%、6 歳 13%の順で、2~7 歳が全体の 77%を占めています。
 この疾病はリンゴ病とも呼ばれ、幼児・学童に多い疾病ですが、妊婦が感染すると、流・死産の原因 となることがあります。
流行時期には人ごみを避け、手洗いの励行に努めてください。


全数把握感染症(すべての医療機関から報告を求める感染症です)

~百日咳 ~
 今週、 12 人の報告があり、今年の累積患者数は 556 人となり、昨年同時期の 1.9 倍となっています。
 性別分布は、男性 240 人、女性 316 人、年齢分布 は 5~9 歳 42%、10~14 歳 25%、 1~4 歳 7%、 0 歳 6% の順で多く、成人も 18%を占めています。
 推定感染経路として家族内感染が 132 人から、学校での流行が 79 人から報告されています。
 長期間続く咳が特徴ですが、ワクチン未接種の乳幼児が感染すると、嘔吐や無呼吸を伴い、重篤化しやすいので注意が必要です。
また、乳児期にワクチン接種を受けていても、終生免疫は得られないので、成長後に感染することがあります。


【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2019年9月12日更新)