2019年12月13日

2019年 第49週(12月2日~12月8日)

定点把握感染症

~インフルエンザ~
 定点あたり患者数は今週 4.75 人(先週 3.20 人)と増加しました。
地域的には、県下 17 保健所管内中、龍 野管内を除く 16 保健所管内で、定点あたり患者数が流行開始の目安とされる 1 人を超えています。
このうち、 加東、朝来保健所管内では注意報レベル基準値(定点あたり患者数 10 人)以上となっています。
 直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告された患者 2,028 人の年齢分布では、5~9 歳 38%、0~4 歳 22%、10~14 歳が 18%の順で、15 歳未満が全体の 77%を占めています。
 インフルエンザの入院患者を対象とするサーベイランスでは、今週 10 人(先週 7 人)の報告がありました。 今シーズンの累計は 38 人となり、うち 6 人が集中治療室、人工呼吸器、頭部 CT 検査等を利用しています。
患者の年齢分布は 1~9 歳 24 人、10~19 歳 6 人、80 歳以上 3 人の順で多くなっています。
 臨時休業の施設別発生状況では、今週 43 件(先週 24 件)の報告がありました。
内訳は学年閉鎖 12 件、学 級閉鎖 31 件で、施設別では、小学校 31 件、幼稚園、中学校が各 6 件で、神戸市、尼崎市、姫路市、西宮市、 明石市、伊丹、宝塚、加古川、赤穂、丹波、加東及び豊岡から報告されています。
このほか、県内の社会福祉 施設から今週4件(先週 2 件)の集団発生の報告がありました。
 当研究所では今シーズン、県内の患者から AH1pdm09 25 件、AH3 亜型(A 香港型)3 件のインフルエン ザウイルスを検出しています。
 インフルエンザの予防には、ワクチン接種、手洗いが有効です。
また、感染が疑われる場合は、マスクの着 用、咳エチケット、早めの受診が重要です。



全数把握感染症(すべての医療機関から報告を求める感染症です)

~梅毒 ~
 今週 4 人の報告があり、今年の累積患者数は 275 人となりました。
 性別では、男性 159 人、女性 116 人、年齢階級別では、男性は 40 歳代 28%、20 歳代 25%、30 歳代 19% の順で多く、女性は 20 歳代 40%、10 歳代 28%、30 歳代 14%の順で多くなっています。
 病型別では、早期顕症梅毒のⅠ期が 119 人、Ⅱ期が 74 人、晩期顕症梅毒が 5 人、先天梅毒 1 人、無症状 病原体保有者が 76 人となっています。
 感染原因は、性的接触 239 人(異性間 209 人、同 性間 6 人、不明 24 人)、母子感染 1 人、その他 1 人、 原因不明 34 人で、推定感染地域は国内が 229 人、国 外が 3 人、不明が 43 人でした。


【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2019年12月12日更新)