2020年01月31日

2020年 第4週(1月20日~1月26日)

定点把握感染症

~インフルエンザ~
定点あたり患者数は今週 18.64 人(先週 16.59 人)と増加しました。
地域的には、県下 17 保健所管内中、 姫路市、福崎及び朝来保健所管内で警報レベル開始基準値(定点あたり患者数 30 人)を超え、芦屋及び丹波 保健所管内を除く 15 保健所管内で注意報レベル基準値(定点あたり患者数 10 人)以上となっています。
直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告された患者 16,971 人の年齢分布では、5~9 歳 30%、0~4 歳 20%、10~14 歳 16%の順で、15 歳未満が全体の 66%を占めています。
インフルエンザの入院患者を対象とするサーベイランスでは、今週 53 人(先週 79 人)の報告がありました。
今シーズンの累計は 472 人となり、うち 71 人が集中治療室、人工呼吸器、頭部 CT 検査等を利用しています。
患者の年齢分布は 1~9 歳 41%、80 歳以上 17%、70 歳代 13%の順で多くなっています。
また、インフルエンザ ウイルス A 型を原因とする急性脳炎が今シーズン 4 件報告されています。
臨時休業の施設別発生状況では、今週 215 件(先週 105 件)の報告がありました。
内訳は学年閉鎖 30 件、 学級閉鎖 185 件で、施設別では、幼稚園 23 件、小学校 147 件、中学校 35 件、高等学校 9 件、その他 1 件で、 すべての保健所管内から報告されています。
このほか、県内の社会福祉施設から今週 7 件(先週 7 件)の集団 発生の報告がありました。
当研究所では今シーズン、県内の患者から AH1pdm09 89 件、AH3 亜型(A 香港型)4 件、B 型(Victoria 系統)2 件のインフルエンザウイルスを検出しています。
インフルエンザの予防には、ワクチン接種、手洗いが有効です。
また、感染が疑われる場合は、マスクの着 用、咳エチケット、早めの受診が重要です。


全数把握感染症(すべての医療機関から報告を求める感染症です)

~百日咳 ~
 今週、6 人の報告があり、今年の累積患者数は 24 人となりました。
性別分布は、男性 8 人、女性 16 人、年齢分布は 5 ~9 歳が 12 人、10~14 歳が 6 人の順で多く、成人 3 人からも報告されています。
病原体遺伝子は、15 人から検出されています。
長期間続く咳が特徴ですが、ワクチン未接種の乳幼 児が感染すると、嘔吐や無呼吸を伴い、重篤化しやす いので注意が必要です。
また、乳児期にワクチン接種 を受けていても、終生免疫は得られないので、成長後 に感染することがあります。

【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2020年1月30日更新)