2020年02月14日

2020年 第6週(2月3日~2月9日)

定点把握感染症

~インフルエンザ~

 定点あたり患者数は今週 10.70 人(先週 15.64 人)と減少しました。
地域的には、県下 17 保健所管内中、 尼崎市、姫路市、明石市、芦屋、伊丹、加古川、赤穂、福崎及び朝来の 9 保健所管内で注意報レベル基準値(定 点あたり患者数 10 人)以上となっています。
 直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告された患者 16,096 人の年齢分布では、5~9 歳 33%、0~4 歳 20%、10~14 歳 18%の順で、15 歳未満が全体の 71%を占めています。
 インフルエンザの入院患者を対象とするサーベイランスでは、今週 25 人(先週 43 人)の報告がありました。 今シーズンの累計は 542 人となり、うち 80 人が集中治療室、人工呼吸器、頭部 CT 検査等を利用しています。
患者の年齢分布は 1~9 歳 41%、80 歳以上 17%、70 歳代 13%の順で多くなっています。
また、インフルエンザ ウイルス A 型を原因とする急性脳炎が今シーズン 5 件報告されています。
 臨時休業の施設別発生状況では、今週 164 件(先週 207 件)の報告がありました。
内訳は休校 4 件、学年 閉鎖 16 件、学級閉鎖 144 件で、施設別では、幼稚園 12 件、小学校 127 件、中学校 18 件、高等学校 5 件、 その他 2 件で、赤穂を除くすべての保健所管内から報告されています。
このほか、県内の社会福祉施設から今 週 1 件(先週 9 件)の集団発生の報告がありました。
 当研究所では今シーズン、県内の患者から AH1pdm09 119 件、AH3 亜型(A 香港型)5 件、B 型(Victoria 系統)9 件のインフルエンザウイルスを検出しています。
 インフルエンザの予防には、ワクチン接種、手洗いが有効です。
また、感染が疑われる場合は、マスクの着用、咳エチケット、早めの受診が重要です。


全数把握感染症(すべての医療機関から報告を求める感染症です)

~百日咳~

 今週、7 人の報告があり、今年の累積患者数は 42 人となりました。
性別分布は、男性 18 人、女性 24 人、年齢分布は 5 ~9 歳が 22 人、10~14 歳が 6 人の順で多く、成人 4 人からも報告されています。
病原体遺伝子は、29 人から検出されています。
長期間続く咳が特徴ですが、ワクチン未接種の乳幼児が感染すると、嘔吐や無呼吸を伴い、重篤化しやすいので注意が必要です。
また、乳児期にワクチン接種 を受けていても、終生免疫は得られないので、成長後に感染することがあります。


【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2020年2月13日更新)