2020年02月20日

2020年第7週(2月10日~2月16日)

定点把握感染症

~インフルエンザ~

 定点あたり患者数は今週 9.53 人(先週 10.70 人)と減少し、県全体では注意報レベルが解除になりました。
地域的には、県下 17 保健所管内中、神戸市、尼崎市、姫路市、伊丹及び福崎の 5 保健所管内で、注意報レベル基準値(定点あたり患者数 10 人)以上となっており、しばらくは注意が必要です。
直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告された患者 14,151 人の年齢分布では、5~9 歳 37%、10~14歳 21%、0~4 歳 18%の順で、15 歳未満が全体の 76%を占めています。
インフルエンザの入院患者を対象とするサーベイランスでは、今週 31 人(先週 25 人)の報告がありました。
今シーズンの累計は 573 人となり、うち 86 人が集中治療室、人工呼吸器、頭部 CT 検査等を利用しています。
患者の年齢分布は 1~9 歳 41%、80 歳以上 17%、70 歳代 13%の順で多くなっています。また、インフルエンザウイルス A 型を原因とする急性脳炎が今シーズン 5 件報告されています。
臨時休業の施設別発生状況では、今週 139 件(先週 164 件)の報告がありました。内訳は休校 1 件、学年閉鎖 13 件、学級閉鎖 125 件で、施設別では、幼稚園 6 件、小学校 114 件、中学校 17 件、高等学校 2 件で、すべての保健所管内から報告されています。このほか、県内の社会福祉施設から今週 5 件(先週 2 件)の集団発生の報告がありました。
当研究所では今シーズン、県内の患者から AH1pdm09 126 件、AH3 亜型(A 香港型)5 件、B 型(Victoria系統)9 件のインフルエンザウイルスを検出しています。
インフルエンザの予防には、ワクチン接種、手洗いが有効です。また、感染が疑われる場合は、マスクの着用、咳エチケット、早めの受診が重要です。

【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2020年2月20日更新)