2019年11月29日

2019年 第47週(11月18日~11月24日)

定点把握感染症

~インフルエンザ~
 定点あたり患者数は今週 1.57 人(先週 0.42 人)と増加し、流行開始の目安とされる 1 人を超えました。
地域的には、県下 17 保健所管内中、尼崎市、姫路市、明石市、芦屋、宝塚、加古川、加東、赤穂、福崎、豊岡、 朝来の 11 管内で定点あたり患者数が 1 人以上となっています。
 直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告された患者 526 人の年齢分布では、5~9 歳 34%、0~4 歳及び 10~14 歳が各 16%の順で、15 歳未満が全体の 65%を占めています。
 インフルエンザの入院患者を対象とするサーベイランスでは、今週 3 人(先週 3 人)の報告がありました。今シーズンの累計は 21 人となり、 うち 5 人が集中治療室、人工呼吸器、頭部 CT 検査等を利用しています。
患者の年齢分布は 1~9 歳 13 人、1 ~9 歳 4 人、80 歳以上 2 人の順で多くなっています。
 臨時休業の施設別発生状況では、今週 10 件(先週 2 件)の報告がありました。
内訳は学年閉鎖 2 件、学級閉 鎖 8 件で、施設別では、小学校 5 件、中学校 3 件、高等学校 2 件で、神戸市、尼崎市、姫路市、西宮市、明石 市、加東及び豊岡から報告されています。
 当研究所では今シーズン、県内の患者から AH1pdm09 8 件、AH3 亜型(A 香港型)3 件のインフルエンザ ウイルスを検出しています。
 インフルエンザの予防には、ワクチン接種、手洗いが有効です。
また、感染が疑われる場合は、マスクの着 用、咳エチケット、早めの受診が重要です。

全数把握感染症(すべての医療機関から報告を求める感染症です)

~侵襲性肺炎球菌感染症 ~
 今週 8 人の報告があり、今年の累積患者数は 163 人となっています。
 性別分布は、男性 92 人、女性 71 人、年齢分布は 80 歳代 23%、0~9 歳代及び 70 歳代が各 21%の順で多くなっています。
 この疾病は、冬から初夏にかけて、患者数が増加す る傾向があります。
鼻やのどに常在する肺炎球菌が、 血液や髄液に移行して、敗血症や髄膜炎を起こすことが知られており、重症化しやすい小児及び高齢者を対象として、定期予防接種が行われています。
 今年の患者のうち、ワクチン接種歴有りが 52 人、 接種歴無しが 57 人、不明が 54 人となっています。



【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2019年11月29日更新)