2020年03月02日

2020年第8週(2月17日~2月23日)

定点把握感染症

 ~インフルエンザ~

 定点あたり患者数は今週 8.31 人(先週 9.53 人)と減少しました。
地域的には、県下 17 保健所管内中、神戸市、尼崎市、伊丹の 3 保健所管内で、注意報レベル(定点あたり患者数 10 人以上)が継続しており、しばらくは注意が必要です。
 直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告された患者 12,494 人の年齢分布では、5~9 歳 40%、10~14 歳 23%、0~4 歳 17%の順で、15 歳未満が全体の 79%を占めています。
 インフルエンザの入院患者を対象とするサーベイランスでは、今週 10 人(先週 31 人)の報告がありました。
今シーズンの累計は 583 人となり、うち 89 人が集中治療室、人工呼吸器、頭部 CT 検査等を利用しています。
患者の年齢分布は 1~9 歳 41%、80 歳以上 17%、70 歳代 13%の順で多くなっています。
また、インフルエンザ ウイルス A 型を原因とする急性脳炎が今シーズン 5 件報告されています。
 臨時休業の施設別発生状況では、今週 118 件(先週 139 件)の報告がありました。
内訳は学年閉鎖 7 件、 学級閉鎖 111 件で、施設別では、幼稚園 7 件、小学校 92 件、中学校 18 件、高等学校 1 件で、福崎及び洲本 を除く 15 保健所管内から報告されています。
県内の社会福祉施設からは、今週、集団発生の報告はありませんでした(先週 5 件)。
 当研究所では今シーズン、県内の患者から AH1pdm09 126 件、AH3 亜型(A 香港型)5 件、B 型(Victoria 系統)9 件のインフルエンザウイルスを検出しています。
 インフルエンザの予防には、ワクチン接種、手洗いが有効です。
また、感染が疑われる場合は、マスクの着用、咳エチケット、早めの受診が重要です。

 ~梅毒~
 今週 7 人の報告があり、今年の累積患者数は 49 人 となりました。
 性別では、男性 32 人、女性 17 人、年齢階級別では、男性は 20 歳代 9 人、40 歳代及び 50 歳代各 7 人、 30 歳代 6 人、女性は 20 歳代 10 人、10 歳代 4 人の 順で多くなっています。
 病型別では、早期顕症梅毒のⅠ期が 20 人、Ⅱ期が 12 人、晩期顕症梅毒が 1 人、無症状病原体保有者が 16 人となっています。
 感染原因は、性的接触 47 人(異性間 35 人、同性 間 3 人、不明 9 人)、原因不明 2 人で、推定感染地域 は国内が 37 人、不明が 12 人でした。

〈お知らせ〉
兵庫県立健康科学研究所 感染症部のホ-ムペ-ジ >>詳細はこちら から、新型コロナウイルスに関する厚生労働省、国立感染症研究所、兵庫県疾病対策課の情報にリンクしています。


【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2020年2月27日更新)